症例報告:転倒による腱板損傷(裂傷)の改善事例

症例報告:転倒による腱板損傷(裂傷)の改善事例

患者様の基本情報

  • 年齢:50代男性
  • 主訴:左肩の痛み、可動域の制限、腕を上げる際の筋力低下
  • 被害状況:自宅の玄関で玄関マットが滑り、バランスを崩して左肩から転倒。直後から左肩の強い痛みを抱え、腕を上げられない状態となった。
  • 日常生活状況:建設業に従事し、肩を使う作業が多い。仕事復帰への努力が強いものの、痛みにより日常生活も困難な状況。

初診時の状態

  • 痛みのなか:左肩部に強い鋭い痛みを感じ、特に外転動作や挙上動作で痛みが最悪。
  • 可動域の制限:肩関節前方挙上・外転はほぼ不可能。
  • 視診・触診:左肩の腫れと緊張筋が見える。肩周囲の筋群に触れると圧痛があり、上腕二頭筋長頭腱付近にも痛みが集中している様子。
  • その他の症状:肩部周囲筋の筋力低下が見られ、日常動作(シャツを着る、ドア屋外)が困難。
  • 画像診断結果:医療機関でのMRIにて腱板(主に棘上筋)に裂傷が確認されている。

施術計画と目標

  1. 急性期(1〜3週間目):炎症の軽減、痛みの緩和、肩周囲筋の過剰な緊張を抑制します。
  2. 回復期(4~8週間目):可動域の改善、腱板の機能をサポートする筋力回復。
  3. 再発予防期(9週間目以降):肩関節の安定性を向上させ、仕事復帰と日常動作の完全回復を目指す。

施術内容

  1. 急性期の対応
    • アイシングと電気療法:炎症を軽減するために、患部をアイシングしつつ低周波電気治療を併用する。
    • 徒手療法:肩関節周囲の緊張を緩和する目的で、軽度の筋膜リリースを実施。腱板に負担がかからないように、他の筋群(僧帽筋、肩甲下筋、菱形筋など)の緊張を重点的に緩和。
    • 固定具の使用指導:医療機関と連携し、スリング(腕を吊るすサポーター)を使用するよう指導。
  2. 回復期の対応
    • 可動域訓練:関節運動能力を用いて、肩甲上腕関節の動きを徐々に改善する。外転や挙動上の制限を解消するために、肩関節周囲の可動性を段階的に高めた。
    • 筋力トレーニング:腱板の機能を補完する筋肉(肩甲下筋、棘下筋、小円筋など)を中心に低負荷での筋力トレーニングを開始。摂取。
    • 通電鍼施術:痛みの軽減と筋肉の回復促進を目的に、肩骨周囲のトリガーポイントに通電鍼施術を実施。神経伝達を正常化する効果も期待されます。
  3. 再発予防期の対応
    • 動的安定性の強化:体幹トレーニングを併用し、肩関節と肩甲骨の連動性を高めるリハビリを実施。
    • 仕事復帰に向けたトレーニング:患者様の職業建設業(建設業)に合わせ、上昇動作や物を運ぶ動作のシミュレーションを取り入れた実践的なリハビリを行った。
    • セルフケア指導:肩関節を柔軟に整えるためのストレッチや、仕事の中で肩に負担をかけない姿勢のアドバイスを行ってきました。

経過と結果

初回の来院時は痛みが強く、肩関節の可動域制限が著しかったものの、施術を行うごとに痛みが軽減されます。作業にも復帰しました。
最終的には、左肩の可動域は健側(右肩)とほぼ同等に回復し、建設作業も通常通りになりました。患者様は、「仕事復帰ができて本当に助かりました。肩の痛みがなくなりました」 「心して動けるようになった」と大変満足されていました。

考察

腱板損傷(裂傷)の場合、適切な安静と段階的なリハビリが回復の鍵となります。
筋群を強化するリハビリを正しく行ったことで、スムーズな回復が実現しました。また、患者様の職業特性を重点的に実践的なリハビリにより、早期の仕事復帰も可能となりました。

まとめ

やいま整骨院では、腱板損傷を含む肩の痛みに対して、患者様に合致したオーダーメイドの施術を行っております。
肩の痛みや可動域の制限でお悩みの方は、ぜひ当専門的なサポートで、日常生活や仕事への早期復帰を目指します!

この症例報告は患者様の許可を得て掲載しております。

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