📝【症例報告】靴の不適合によるランナー膝(腸脛靭帯炎)|40歳男性の改善例
主訴:膝の外側の痛み、O脚が気になる
40歳男性。日常的にジョギングを行っていましたが、新しいランニングシューズを使用し始めてから膝の外側に痛みが出るようになり来院されました。また、鏡を見るとO脚が強くなってきた気がするとのことで、走り方や姿勢にも不安を抱えていました。
詳しく問診を進めると、靴底の外側が極端にすり減っており、足の接地・荷重が外側に偏り、膝への負担が増加している状態でした。
来院時の症状
- 膝外側の鋭い痛み(腸脛靭帯走行部)
- O脚傾向の悪化
- 走行時の接地ブレ
- 大腿外側・股関節外側の筋緊張
ランナー膝(腸脛靭帯炎)とは?
腸脛靭帯が膝の外側で骨と擦れ、炎症を起こすことで発症します。フォーム不良や筋バランスの乱れだけでなく、“靴の不適合”も重要な原因です。土踏まずの高さや足幅に合わない靴を履くと、脚の軸が乱れ膝に過剰なストレスがかかります。
当院での施術内容(厚めの専門的解説)💆♂️💡
本症例では、「靴の不適合」と「O脚傾向」による下肢アライメントの崩れを最重視し、以下の施術を行いました。
- 手技療法(筋膜リリース・軟部組織調整)
大腿筋膜張筋・腸脛靭帯・中臀筋を中心に丁寧に緩めました。特に大腿外側の筋膜の硬さが強く、膝外側への牽引ストレスを増加させていたため、重点的にアプローチしました。 - 姿勢矯正(下肢アライメント調整)
O脚傾向の原因となる「股関節の外旋固定」「膝の外反ストレス」を修正。
脚の軸を正しい位置に戻すために、立位・歩行時の重心ラインを改善し、膝の負担を軽減しました。
姿勢矯正は膝痛の改善だけでなく、O脚改善にも大きく寄与しました。 - ストレッチ(柔軟性と姿勢保持力の改善)
股関節外側・内転筋・臀筋のバランスを整えるストレッチを中心に実施。
自宅でもできる簡単なメニューを指導し、脚全体のアライメント改善につなげました。
経過と結果📈
| 回数 | 経過内容 |
|---|---|
| 初回 | 膝外側の痛みが軽減し、歩行がスムーズに。 |
| 2回目 | O脚の見た目が改善し、走行時の安定性が増す。 |
| 4回目 | ランニング中の痛みがほぼ消失。 |
| 6回目 | O脚改善が定着し、痛みの再発なし。動作が軽快に。 |
考察(より専門的で厚めの解説)
靴の不適合は、ランナー膝発症の隠れた原因として非常に多く見られます。今回の症例では、足の外側が過度にすり減る「外側荷重」が強く、これにより腸脛靭帯への摩擦ストレスが増加し、膝外側痛が発症していました。
また、O脚傾向は股関節・膝・足首のアライメントバランスの崩れを示し、放置すると膝痛の悪化や変形性膝関節症のリスクとなります。そのため、筋膜リリースに加えて、姿勢矯正で脚の軸を整えることが改善の鍵となりました。
施術後に痛みが軽減したことに加え、O脚改善が実感できたことは、機能的な動作改善が達成された証拠です。靴選びの重要性を理解し、適切なフィット感とクッション性の靴に変えることで、再発予防も期待できます。
患者様の声💬
「姿勢矯正が効果的で、O脚が改善されました。痛みもなくなり、とても満足しています。」
