📝【症例報告】加齢による変形性膝関節症|60代女性の歩行改善例
🔶 主訴:膝の痛み、歩行困難
60代女性の患者様が来院されました。主な訴えは以下の通りです:
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数年前から徐々に膝に痛みを感じるようになった
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階段の昇降が困難で、外出が億劫に
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特に歩き始めの一歩目がつらく、長時間の立ち仕事が困難
このような症状は、加齢に伴う関節軟骨のすり減りや、筋力低下による膝関節への過度な負担が原因と考えられました。整形外科では「変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)」と診断されるケースです。
🧠 変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることにより、炎症や変形、痛みが起こる慢性的な疾患です。特に中高年の女性に多く見られ、進行すると歩行そのものが困難になることもあります。
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初期症状: 立ち上がり時・歩き出し時の痛み
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進行時: 膝の変形・曲げ伸ばしの制限・関節の腫れ
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原因: 加齢、肥満、筋力の低下、姿勢の乱れ など
🧑⚕️ 施術内容
患者様の症状と生活背景に合わせ、以下の3つのアプローチを実施しました。
✅ 1. 手技療法(関節と筋肉の調整)
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膝周囲の筋肉の緊張をほぐし、関節への圧力を軽減
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大腿四頭筋・ハムストリングスの柔軟性を高め、動きやすさを改善
✅ 2. 鍼治療(深部の炎症抑制)
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鍼により膝関節内外の血流を改善し、炎症・痛みの軽減
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通電鍼を用いて、筋肉の深層へのアプローチを実施
✅ 3. 生活習慣のアドバイス
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正しい歩き方や膝に負担をかけない動作の指導
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自宅で行える膝周りのストレッチや軽い筋トレの提案
📈 施術の経過と結果
回数 | 経過内容 |
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初回 | 膝周囲の筋肉の緊張が緩和。痛みが少し軽くなる。 |
3回目 | 朝の歩き始めの痛みが明らかに軽減。階段の昇降もラクに。 |
6回目 | 買い物や散歩ができるようになり、外出が楽しくなる。 |
10回目 | 日常生活での歩行に不自由を感じなくなり、再発予防に移行。 |
🗣️ 患者様の声
「最初は歩くのも不安でしたが、今では階段も手すりなしで上れます。
外出の機会も増えて、気持ちも前向きになりました。
自宅でできるストレッチも教えてもらえて、本当にありがたいです!」
💡 自宅でできるセルフケア
膝への負担を減らすセルフケアも症状改善の鍵です。
✅ 膝周囲のストレッチ
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太ももの前側(大腿四頭筋)を伸ばすストレッチ
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ふくらはぎ(下腿三頭筋)のストレッチ
✅ 低負荷の筋トレ
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椅子に座った状態で脚をまっすぐ上げる「足上げ運動」
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壁に背をつけた軽いスクワット